本日は「ピットイン」についてです。

前回は「斧を研ぐ」ことの重要性について、インディアンの伝承やリンカーンの言葉を引用してお伝えしました。

また「斧を研ぐ」と似た意味の言葉に、自動車レースにおける「ピットイン」があります。

F1やル・マンなどの自動車レースにおいては、周回コースを走り切るタイムを競っているにも関わらず、何度か敢えて「ピットイン」を行い、タイヤ交換をしたり燃料を補給したりしてクルマの状態を整え(調え)ます。

それはずっと「ピットイン」無しで走り切るよりも、敢えてレースの途中で何度かクルマを止めて「ととのえる」ことが、最終的に早くゴールするために必要なことを表しています。

自分やチームがあるゴールに向かって走っている時に、休まず気合と根性で走り切るよりも、適切な「斧研ぎ」タイムや「ピットイン」タイムを取って、最終的に早くゴールすることを戦略的に考えていきましょう。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「斧を研ぐ」についてです。

アメリカのインディアンの諺(ことわざ)に、「雨の日は斧を研ぐとき」という教えがあるそうです。

木こりは森に行って木を切ることが仕事な訳ですが、斧で木を切り続けるだけでなく、「斧を研ぐ」ことが重要であることを知っています。

またアメリカ大統領を務めたリンカーンは、「もし8時間、木を切る時間を与えられたら、そのうち6時間を私は斧を研ぐのに使うだろう」と言いました。

これは「事前準備の大切さ」を伝えた言葉で、どんなに能力があっても事前準備をしっかり行わなければ、目指す成果をあげられないという戒めを表しています。

また加えて、あるタスクを与えられた時に、予め(あらかじめ)行う時間配分の大切さについても示していると思います。

ある仕事に対して時間を与えられたときに、成果の最大化に向けてどのようなスタンスで臨むのか、リンカーンの「もし8時間、木を切る時間を与えられたら、そのうち6時間を私は斧を研ぐのに使うだろう」を参考に、何事にも取り組みたいと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「守・破・離」についてです。

みなさんは「守・破・離」という言葉を聞かれたことがありますでしょうか?

この「守・破・離」は、茶道を完成させた千利休という人の教えにもある言葉で、伝統芸能や武道における成長のあり方、学ぶ姿勢を表しています。

つまり、まずは基本の型をしっかりと学び、徹底的に身につけることによって、師の教えや流儀を「守る」ことからスタートし、

続いて経験を積むにつれて、他の流派の教えなども取り入れて、自分に合うように基本の型を「破って」いき、

最終的には基本の型を「離れて」、独自の高い技能を確立していくことを表しています。

ここで大切なのは、あくまでもスタートは基本の型をしっかりと身につけ、守ることが重要だということです。守→破→離の順番が大切なのです。

先ずは基本の型をしっかりと身につけているから、「型破り」ができるのであって、基本の型ができていないのに自分勝手なことをすれば、「型無し(形無し)」になってしまいますので注意が必要です。

仲間との関係において、学ぶ側、教える側のそれぞれ両方の立場に立つ場合があると思いますが、日本古来の教えである「守・破・離」の考え方を、常に意識したいものですね。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「先義後利」についてです。

みなさんは「先義後利(せんぎこうり)」という言葉をご存知でしょうか?

「義を先にして、利を後にす」とも読みますが、中国の古典「孟子」が出典の言葉で、何事も「人が守るべき道徳(義)を常に先に考え、利益(利)はその後で考える」という意味になります。

利益をあげる方法は様々にあると思いますが、何よりも大切なのは人としての信用であり、義と利が対立する場面においては、常に利よりも義を優先する姿勢が、長期的な組織発展には必要なことを表しています。

法令遵守(コンプライアンス)や、地球環境問題などSDGsへの主体的な取組み、また働き方改革や、様々なハラスメント防止が求められる現代の企業活動において、今一度「先義後利」の精神で、私たちの判断基準を見直したいと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「イチロー選手は毎年バッティングフォームを変える」についてです。

以前のトヨタイムズで、当時マリナーズのイチロー選手が、豊田章男社長とマツコデラックスとのトークの中で、「毎年バッティングフォームを変える」話をされていました。

「毎年バッティングフォームを変える」のは、大変リスクがあるし、勇気がいることだと。

でも「変わらない」ということは、何も進歩しないことだし、そこから改善も生まれないのだと。

自分の肉体も年々変化するし、相手ピッチャーも研究して攻め方を変えてくるのだから。

これは決して、野球のバッティングフォームだけの話ではありませんよね。

「変わらない」ということは、一見リスクが無いように見えて、時間とともに衰退することを意味していると思います。

「イチロー選手は毎年バッティングフォームを変える」のは、要はどこまで自分やチームの仲間を大切にしているか、ということの表れだと思います。

変わらなきゃ!

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「チャンスはピンチの顔をしてやってくる」についてです。

私が「チャンスはピンチの顔をしてやってくる」というイギリスの元首相チャーチルの言葉を聞いたのは、以前出席したトヨタ名古屋自動車大学校の卒業式での、当時の校長先生のご挨拶でした。

ピンチ(苦しい状態)はなるべく避けたいものですが、後で振り返るとそのピンチのおかげで成長することができた、またきっかけはピンチを脱出するためだったけど、結果的にそのおかげで変わることができて良かった、ということがよくあるものです。

大切なのは物事の捉え方で、苦しい状態をピンチとネガティヴに考えるのではなく、これは大きなチャンスが訪れたとぜひ「ポジティブ」に捉えましょう。

そして新年度もピンチに逃げることなく立ち向かい、ピンチをチャンスに変えてお互い成長していきましょう。

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本日は「代償の先払い」についてです。

今年の入社式の歓迎の言葉で私は、「六方よし=売り手よし、買い手よし、世間よし、作り手よし、地球よし、未来よし」の話をさせていただきました。

特に「未来よし」を実現するためには、今の努力や節制といった「代償の先払い」が必要になることをお伝えしました。

SDGsやカーボンニュートラルの基本的な考え方に、未来の社会や次の世代のために、現在の私たちが為すべきことに取り組む、というものがあります。

将来の自分や未来の仲間のために、努力や節制といった「代償の先払い」にいかに取り組めるかが、現在を生きる私たちに問われています。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「教えている人が一番成長できる」についてです。

先日、私が理事を務めている「富山県中学生ものづくり教育振興会」の理事会がありました。集まっているのは、県内ものづくり企業の社長さんや中学校の校長先生たちです。

この会の活動内容は、中学生に「ものづくり」の仕事に興味を持ってもらうために、①理科や技術家庭科の教材を贈呈したり、②ものづくり企業を見学してもらったり、③ものづくり企業が中学校の特別授業に講師を派遣したり、することです。

そこで話題になったのが、見学会や特別授業で講師を務める、ものづくり企業側の社員の人たちの話です。

みなさん最初は、準備の負担や慣れない人前でのスピーチに「何で自分が」という反応なのですが、中学生に話をした後はみなさんモチベーションが上がり、生き生きとされるそうです。

昨年の弊社の理念浸透研修で、成長の5段階に「知る→分かる→行う→出来る→分かち合う」があることを学びましたが、実は教わっている人よりも「教えている人が一番成長できる」ということを、ものづくり企業の経営者や学校の先生方は肌感覚で分かっておられました。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「かけがえのない一日」についてです。

一昨日は、かけがえのない自分を大切にする「自己愛」が深ければ深いほど、「YOUの視点」に立ち「自分以外の誰かのために頑張る」ことができるという、「自利利他」の考え方についてお話をさせていただきました。

では「自己愛」を深めるには、どのようにすればいいのでしょうか?

以前トヨタイムズで「かけがえのない一日」というシリーズがありましたが、まさに「かけがえのない一日」を日々大切に生きるということだと思います。

豊田章男社長のメッセージ「ありがとうございます。今日もまた かけがえのない一日で ありますように。」に込められた思いは一体何でしょうか?

つまり、常に感謝の気持ちを持って「かけがえのない一日」を日々しっかりと生きることが、「かけがえのない自分」を大切にすることにつながり、それは顧客サービス業のプロとしての「自分の誇り」を、日々の仕事を通じて確かめることだと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「自己愛」についてです。

一昨日まで「自分以外の誰かのために頑張る=利他主義」→「相手の立場に立つ=YOUの視点」というお話をさせていただきました。

またフランスの経済学者ジャック・アタリ氏の言葉、「利他主義は最も合理的な利己主義である」という言葉も、ご紹介させていただきました。

つまり、これらの根底にあるのは「かけがえのない自分を大切にすること」、すなわち「自己愛」なんです。

かけがえのない自分を大切にできるから、人も大切にすることができる。

また人を大切にすることが、実は一番自分を大切にすることにつながる。

仏教の教えに「自利利他」という言葉がありますが、「自己を愛し、利他に徹する」ことは、古くからの人類共通の成功法則なんだと思います。

みなさん、自分を大切にしていますか?「自己愛」を育んでいますか?

「自己愛」が深ければ深いほど、実は「YOUの視点」に立ち、「自分以外の誰かのために頑張る」ことができるのではないかと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。