本日は「感謝とあたりまえ」についてです。

豊田綱領の第五項「報恩感謝」に関連して、みなさん「感謝」の反対語ってご存知ですか?

実は「感謝」の反対語は「あたりまえ」だそうで、漢字で書くと「当たり前」になりますが、「当然」という言葉の当て字である「当前」を訓読みして生まれた言葉だそうです。

例えば人に何かをしてもらった時に、「感謝」の気持ちを持つか、「当然(あたりまえ)」と思うか、それは人それぞれだと思いますが、実はその思いが相手には必ず伝わり、あなた印象となってしまうものです。

ぜひ何事に対しても「感謝」の気持ちを持てる生き方をしたいものですね!そのためには「日々の心がけ」が大切だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「恩送り」についてです。

前回は豊田綱領の第五項にある「報恩感謝」についてお話しましたが、その中で必ずしもご恩を受けた方々に「恩返し」できずとも、また別の人々に「恩送り」していきたいと申し上げました。

例えば私たち現役世代は「苦労に苦労を重ねた先人」のみなさんに直接「恩返し」することはできませんが、そのご恩を次の世代や目の前の後輩たちに「恩送り」することはできます。

親の恩、先輩や師匠からの恩、お客さまや職場の仲間からの恩、私たちはたくさんの恩を受けて日々の人生を送っていますが、感謝の思いを込めて「恩返し」ないしは「恩送り」していきたいものですね。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし」についてです。

今日は豊田綱領の最終第五項、「神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし」をご紹介します。

浄土真宗門徒である私は、この「報恩感謝」という言葉が大好きですが、トヨタイムズによればこの豊田綱領第五項に対する豊田章男社長のコメントは以下の通りです。

◯今のトヨタがあるのは、苦労に苦労を重ねた先人のおかげであり、私たちを支えてくださっている仕入先、販売店の皆様、私たちの製品をご愛顧くださっているお客様のおかげである。常に『感謝』と『恩返し』の気持ちをもって、日々の生活を送っていかなければならない。

「感謝」は品川グループの行動指針にもありますが、私たちは決して自分一人で生きている訳ではなく、たくさんの方々の支えの「おかげさま」による人生です。仮にそのお世話になっている方々に「恩返し」できずとも、また別の人々に「恩送り」していきたいと思っています。

これからも人として、「報恩感謝」に生きる人生を歩みたいものですね。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし」についてです。

今日は豊田綱領の第四項、「温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし」をご紹介します。

トヨタイムズによれば、2019年の春の労使交渉で豊田章男社長は、次の趣旨の発言をされています。

◯豊田喜一郎(トヨタ自動車創業者)は、『従業員は家族』という言葉を残している。労使ともに悩み、ともに打開策を模索していくのが家族。すぐに答えが出ない時代にこそ必要なのは、家族の会話だ。

トヨタモビリティ富山では月に一度の労使懇談会と、社長と語る会を年2回のペースで開催していますが、この「家族の会話」という言葉が私には刺さりました。

お互い本音で話し合いながら、すぐには答えが出ない問題に対して真摯に向き合い、打開策を模索していく。

決して順風満帆でも予定調和でもない、本音の「家族の会話」を誰しも日常生活の中で経験していますが、これこそが職場における「心理的安全性」の本質だと思います。

豊田綱領の第四項「温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし」は、「心理的安全性(気兼ねなく意見を言い合うことができ、自分らしくいられる組織文化)」を、長年にわたりトヨタグループに浸透させているのだと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「華美を戒め、質実剛健たるべし」についてです。

前回に続き今日は豊田綱領の第三項、「華美を戒め、質実剛健たるべし」をご紹介します。

この項の現在のトヨタグループにおける解釈は、以下の通りです。

◯美しく着飾ったり、見た目を取り繕ったりするのでなく、本質を磨くべき。

◯物事の本質を追求していかなければ、この大変革の時代を生き抜くことはできない。

ちなみにトヨタイムズによれば、豊田章男社長は今年の春の労使交渉で次のように発言されています。

「美しく着飾る、見た目を取り繕うのでなく、中身、本質を磨こう」という意味としてとらえている。議論のための議論とか、仕事をやっているふりとか、そんなことをしている暇はないはず。あらゆることにおいて「ごっこ」はもうやめて、みんなで物事の本質を追求していかなければ、この変革の時代を生き抜くことはできない。

「予定調和」という言葉がありますが、台詞(セリフ)や結論が決まっていることにセレモニー的に時間を使うことはもうやめて、本質を追求する本音の議論をしっかりと行わなければなりません。

そしてそのために重要なのが、職場における「心理的安全性」なのです。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」についてです。

今日は「豊田綱領」の第ニ項、「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」について、お話したいと思います。

この項は、現在のトヨタグループでは以下のように解釈されています。

◯今日よりも明日がよくなるように改善を重ねる。その先にイノベーションがある。

◯本当の改善とは、仕事のやり方を変えること。大変革の時代を生き抜くためには、時代の変化を先取りして、自らの仕事のやり方を変えていかなければならない。

今まさに「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の時代を迎えていますが、いわゆるデジタル化には、

①単なるペーパーレス化である「デジタイゼーション」

②仕事のプロセスをデジタル化する「デジタライゼーション」

③デジタル化により、仕事のやり方(仕組み)自体を変える「デジタルトランスフォーメーション」

の3段階があると言われる中で、豊田綱領の第二項は既に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の時代を予見していたことになります。

そして何より、この「常に時流に先んずべし」っていう言葉の響きが、メチャメチャかっこいいですよね!

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし」についてです。

今日から「豊田綱領」の各項について、お話したいと思います。

最初の「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし」ですが、これは「会社の上司も部下も一体となって、極めて誠実に仕事に取り組み、事業を通じて国家社会に貢献するための成果を挙げなければならない」ということだと思います。

この「産業報国」という言葉が私は大好きで、「事業を通じて国家社会に貢献すること」を理念として最初に掲げていることが、今日までトヨタグループが発展を遂げている礎(いしずえ)だと思っております。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「豊田綱領」についてです。

「豊田綱領」とは、トヨタグループの創業者である豊田佐吉氏の考え方を、豊田利三郎氏、豊田喜一郎氏が中心となって整理し、成文化したもので、豊田佐吉氏の5回目の命日にあたる1935年(昭和10年)10月30日に発表されました。

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たるべし

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

この「豊田綱領」は、その後トヨタグループ各社に受け継がれ、現在もトヨタグループ創業の理念として大切にされています。

ちなみに品川グループの「社是」も、創業者品川忠蔵が亡くなった際に、当時取締役だった未亡人の品川明子が、品川洋一郎取締役ら当時の経営幹部と共に、創業者の遺訓として起草したと聞いています。

我々は和を以て 誠実なサービスで信用を築き 愛社精神に徹しよう

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「第2象限」についてパート2です。

一昨日は第2象限(重要だけれど、緊急ではないこと)の大切さについてお話しましたが、もう少し具体的に説明させていただきます。

例えば、病気の治療が第1象限だとすれば、定期的に健康診断を受けて健康を維持することが第2象限になります。

また交通事故処理が第1象限だとすれば、常に安全運転を行うことが第2象限になります。

また別の言い方をすると、第2象限に取り組んでいないといつも第1象限に追われることになり、結果として第2象限に取り組む時間が無くなるという悪循環に陥ります。

このように第1象限の発生を未然に「予防」することこそが第2象限に取組むことの本質で、何事においても「予め(あらかじめ)」備えることが重要になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は「第2象限」についてです。

前回まで「斧を研ぐ」ことや「ピットイン」の重要性についてお話させていただきました。

これらのことは別の見方をすると「重要だけれど、緊急ではないこと」に分類されます。

縦軸に重要度、横軸に緊急度を取って物事を4つの象限に分けるとすると、「重要だけれど、緊急ではないことは「第2象限」になります。

私たちは日々、第1象限である「重要かつ緊急なこと」に最優先で取り組まなければなりません。例えば斧で木を切ることや、自動車レースでコースを周回することです。

ただ第1象限ばかりに取り組んでいると、目先の近視眼的なことばかりに時間を取られて、本来取り組まなければならない重要なことが疎かになってしまいます。

この第1象限(重要かつ緊急なこと)と、第2象限(重要だけれど、緊急ではないこと)のバランスを、いかに「第2象限」を中心に考えていけるかが、仕事においては特に大切だと思います。

お客さまの幸せのために、仲間の幸せのために、地域社会の幸せのために、できることを共に考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。